前回の台風10号2020(ハイシェン)はとても勢力が強く、離れたあとも広い範囲で大気が不安定で本当に恐ろしかったですね。
今年は7月に台風が少なく、その分秋の9月10月に集中する可能性を挙げられています。
10月末まで台風発生の予想もあり、まだまだ気を抜けません。
次の台風11号の発生に備えて早めの対策が必要です。
台風11号2020のたまごはあるのか。
また今後どのような進路をたどる予想となるかをまとめていきます。
1.台風11号2020たまご 現在の様子
台風11号2020たまご 9月16日現在
9月16日(水)午前3時に台風11号(ノウル)が南シナ海で発生しました。
9月16日(水)9時現在の台風11号の進路予想図です。
画像引用元:ウェザーマップ
台風11号は、16日(水)午前9時現在、南シナ海に位置し、時速15キロで西に進んでいます。
今後も西寄りに進み、19日(土)にはタイで熱帯低気圧に変わると予想されています。
日本への直接的な影響はない見込みですが、台風シーズンはまだまだ続きますので、日頃からの備えを心がけましょう。
台風11号2020たまご 9月15日現在
9月15日(火)15時現在
画像引用元:ウェザーニュース
フィリピン付近で低圧部と解析されていた雲の固まりですが、中心の循環がはっきりし、熱帯低気圧へと発達しました。
24時間以内に台風11号となる予想です。
ただ週末にかけて、沖縄付近には太平洋高気圧が張り出し、熱帯低気圧や台風の行く手をブロックしてくれそうです。
台風11号へと発達した場合でも、沖縄方面への影響はない見込みで、まっすぐベトナム方向へと進路をとりそうです。
2020年9月9日から、熱帯低気圧の場合は今まで1日先のみの予報だったのが5日先までの予報延長に!
施行されてから今回が初めての予報です。
フィリピン付近の熱帯低気圧は今後24時間以内に台風へと発達する見込みです。沖縄への影響はありません!
24時間以内に台風に発達する見込みの熱帯低気圧については、これまで1日先までの予報でしたが、9月9日からは1日先までから5日先までに延長されています。
早めに台風への心構えが出来ますね。 pic.twitter.com/bHxMmxf8ul
— 田地香織(RBC・気象予報士) (@kaori_taji) September 15, 2020
台風11号2020たまご 9月14日現在~今後の予想
こちらは9月14日(月)22:30現在の気象衛星の画像です。
画像中央下、フィリピンのあたりに雲の集まりが見えます。
引用元:tenki.jp
気象庁はこの雲のかたまりを「低圧部」と解析しています。
「低圧部」というのは気圧の同じ面の中でも周囲より気圧が低く、また大気の循環が弱くて中心がハッキリしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことです。
川の流れでも、きれいに流れているところもあれば、大きな渦になっているところ(台風)、中心は定まっていないけれど流れが小さく乱れているところ(熱帯擾乱)がありますよね。
これが中心がハッキリすれば熱帯低気圧と呼ばれるようになり、台風のたまごと変わり、やがて台風へと変わることもあるので、天気図を作るときには低圧部に注目することは重要なんだそうです。
明日9月15日の天気図を見てみるとフィリピンあたり(画像左下)に中心のない「低」の文字が見えるのですが、
これが16日になると「熱」という字で熱帯低気圧(台風のたまご)に変わる予想となっています。
一般的に台風が発生しやすい海面水温が26~27度からと言われていますが、現在、9月末ごろまでは海面水温が30度と記録的な高温になっています。
台風へと発達するとかなり大きな勢力へなりやすいので、注意が必要です。
今後の様子も追記します。
台風11号2020たまご 9月10日現在の様子
2020年9月10日(木)12時の気象衛星画像です。
引用元:ウェザーニュース
画像を見ていただくと右下の部分に雲の塊があるのがお分かり頂けると思います。
10日(木)9時、気象庁は小笠原近海にある雲の塊を熱帯低気圧と解析しました。
しかしながら渦を巻いて発達するような兆候は見られないとのことです。
今のところ台風まで発達することはなさそうですね。
ただ、熱帯低気圧は活発な積乱雲が集まっており、周辺では強い雨となるので注意が必要です。
12日(土)には東海沖まで進むと予想されています。
週末にかけてさらに北上し、関東では大雨となる可能性がありますので注意が必要です。
熱帯低気圧は、台風ほどの風を吹かせることはないですが、雨に関しては同じくらいの危険性を持っています。
記録的な大雨となり、大規模な水害が発生した例も過去にはあります。
今回は記録的とまでは行かないと現段階ではよそうされていますが、週末の大雨に関して油断せず、しっかりと最新情報を確認するようにしましょう。
2.台風11号2020たまご 米軍/JTWCの現在の様子
アメリカ・ハワイの米軍合同台風警戒センター/JTWCが発表する情報です。
本来の目的は、アメリカ政府が利用するための情報ですが、一般にも公開されていますので、合わせて天気図を確認することができます。
台風11号2020たまご 米軍/9月16日現在
画像中央下のIMAGE TIMEは「15/1730Z」ですので、時差を9時間足します。
日本時間で9月16日(水)午前2時30分の気象衛星画像です。
昨日まで赤まるのHIGH〇だった熱帯低気圧が赤矢印↑になり、台風へと発達しているのが分かります。
次に米軍の進路予想図です。
日本の進路予想とほぼ同じでベトナム方向へと向かう予想で、日本への影響はなさそうですね。
台風11号2020たまご 米軍/9月15日現在
9月15日(火)14:30分現在のJTWCの気象衛星画像です。
※画面中央下の【IMAGE TIME:15/0530Z】に
時差の9時間を足して、日本時間の15日14:30です。
昨日までオレンジ色のまる〇(MEDIUM)だった90Wが、赤色まる〇(HIGH)へと発達しています。
24時間以内に台風へと発達する可能性が高いということを意味しています。
日本の予報では台風になったとしても、ベトナムの方へ向かう進路予想でした。
こちらでも今後の様子をまた追記します。
〇黄色まるLOW:要観察の低気圧。24時間以内に台風に発達する見込みはない。
〇オレンジまるMEDIUM:要観察の低気圧。台風へ発達する見込みはあるが、24時間以降と推測。
〇赤まるHIGH:24時間以内に台風へ発達、もしくは発達している熱帯低気圧。
〇水色まるSUB TROPICAL:熱帯低気圧以上、台風未満
↑赤矢印:台風
台風11号2020たまご 米軍/9月14日現在
9月14日(月)22時現在のJTWCの気象衛星画像です。
画像中央下に「IMAGE TIME:14/1300Z」とありますが、これは協定世界時刻で14日の13:00現在という意味です。
日本の時刻に直すには、時差の9時間を足します。
ですので14日の22時ということですね。
そして真ん中に90Wと記されたオレンジのまるがありますが、24時間以降に発達する見込みのある低気圧です。
日本の予報と同じく、これから熱帯低気圧に発達しそうなフィリピン付近にあるものですね。
台風のたまごになる可能性もありますので、引き続き注意してチェックしましょう。
〇オレンジまるMEDIUM:要観察の低気圧。台風へ発達する見込みはあるが、24時間以降と推測。
〇赤まるHIGH:24時間以内に台風へ発達、もしくは発達している熱帯低気圧。
〇水色まるSUB TROPICAL:熱帯低気圧以上、台風未満
↑赤矢印:台風
3.台風11号2020たまご 最強クラスの可能性
引用元:tenki.jp
今年の台風のコースですが、9月に入っても8月によく見られる進路をたどっています。
9月に入っても太平洋高気圧が強く、台風が東よりに進めないのです。
台風は高気圧の縁に沿って進みますので、それで8月によく見られる経路となったんですね。
しかし今後は、太平洋高気圧が徐々に後退する予想で、秋台風によく見られるコースになりそうです。
台風9号や10号とは違っていわゆる本州直撃コースの秋台風の進路になりそうなので、防災などの対策は事前にしっかりしておきましょう。
本州南の海面の水温が30℃と平年より2℃ほど高く、記録的な高さとなっています。
このかなり高い状態は、9月下旬まで続く予想をされています。
台風は海面水温が27℃以上だと発達しやすいのですが、台風が発生した場合には最強クラスに発達する可能性がありますので今年は特に警戒が必要です。
4.台風11号2020たまご 気象庁が5日先まで予想
天気予報図に熱帯低気圧があると、台風に発達するのでは、と数日先が気になりますよね。
気象庁はこれまで、予報の誤差が大きいとして、1日先までの予報に限っていました。
しかし予測技術の向上などを進め、熱帯低気圧の段階から台風と同じように、進路や強さの情報を提供できるようになったということです。
そしてこれまで1日先までだった予報を5日先まで延長することになりました!
これは防災対策にもかなり強い、とても嬉しい情報ですよね。
台風になる前の早い段階から、進路や強さの情報があれば、台風にまで発達しなくとも災害級の大雨のこともあるので、早めに対策ができます。
ぜひ活用しましょう。
5.台風11号2020たまご まとめ
西へと進んでおり、日本への直接的な影響はない見込みです。
今後24時間以内に台風へと発達する見込みで、台風11号の発生が予想されます。
進路は西方向へと予想されており、台風11号へ発達したとしても日本への影響はない見込みです。
2020年9月14日(月)現在、フィリピン東付近に低圧部を解析。
今後発達する見込みがあり、熱帯低気圧までになった場合は台風のたまごとなりますので、引き続き注意が必要です。
2020年9月10日(木)現在、小笠原近海に熱帯低気圧が認められますが、台風にまでは発達しなさそうとのことでした。
しかし風は台風ほどではなくとも雨に関しては台風と同等とのことですので、注意が必要ですね。
今後は週末にかけて北上。12日(土)には東海沖に、ということで対策をしておきましょう。
今後の台風の進路は本州直撃コースの秋台風になると予想されています。
また本州南の海面水温が記録的な高温で、台風の発達が最強級になりやすいと、注意を呼び掛けています。
まだ台風が発生していない今の段階からの防災対策が大切で、今後の気象情報をこまめに確認しながら台風シーズンを乗り切りましょう。
コメント